エクスプローラーは日本では2011年5月に発売が開始され、現行モデルで4代目になります。
ラインナップは、FF仕様の2.3L直列4気筒ターボ搭載モデル・3.5LV6エンジン搭載の2モデル3グレードから構成されています。
2016年3月には、最大出力370ps、最大トルク48.3kgmを発生する3.5LV6ツインターボ搭載モデルのタイタニウムも新たに加わっています。
今回のモデルチェンジでは、従前モデルのラダーフレーム構造から、ユニボディ構造と呼ばれるフレーム一体のモノコックへと変更しました。
これによりバリバリのオフロード仕様だった先代から、オンロード寄りのクロスオーバーSUVへと変化しています。
オンロードが快適になったエクスプローラーですが、オフロードでの走破性もしっかりと確保されています。
4WD仕様にはテレイン・マネージメント・システムが搭載され、路面状況に合わせて4つの走行モードから選択し、走行出来るようになっています。
フォード「エクスプローラー」の良い点(メリット)
①2列格納時では、2,286Lと驚きのラゲッジスペースに。
ラゲッジルームは、3列使用時で奥行き410㎜×幅1,035㎜×高さ800㎜で、容量は595Lとフル乗車でも十分な容量となっています。3列を格納すると奥行きが1,240㎜・2列まで格納では2,080mmまで拡大し、最大で2,286Lにもなります。
輸入車SUVでライバル車のトゥアレグと比較すると、通常時(エクスプローラーは3列使用時で比較)の容量はほぼ同等、最大時では700L以上上回っています。国産SUVではランドクルーザーと比較すると、通常時で300L・最大時では1,000Lも差があります。
ライバル車を大きく上回り、トップクラスのラゲッジスペースを実現しているので、アウトドアなど大きな荷物を積むには最適です。
②エコブーストは、最高出力は261馬力・最大トルクは42.8kgmとパワフルな走り。
エントリーモデルであるXLTエコブーストは、2.3L直列4気筒ターボを搭載し、最高出力は261馬力・最大トルクは42.8kgmとパワフルな走りを実現しています。3.5Lモデルと比べてみると最高出力こそ294馬力と劣りますが、最大トルクは35.2kgmと上回っています。
しかもわずか3000回転でこの数値を発生させるので、坂道でも力強い走りをしてくれます。燃費でもJC08モードで1km/L程度上回っているので、FF仕様で良ければエコブーストがおススメです。
③3列シートで500万円を切るプライスは、輸入車SUVではかなり割安。
エクスプローラーは、エントリーグレードのXLT エコブーストが489万円と、500万円を切る価格設定になっています。
装備・性能面で異なるため一概には比較出来ませんが、輸入車SUVでライバル車となるトゥアレグがV6グレードで637万円で、150万円程度安くお得感があります。
また国産SUVでは、ランドクルーザーがGXグレードで472万円とほぼ同程度の設定です。
3列シートの大型SUVでこの価格は、輸入車SUVではかなりリーズナブルな設定となっており、ハードルは低めです。
④4つの走行モードから選べるテレイン・マネージメント・システムを搭載。
4WD仕様にはテレイン・マネージメント・システムが搭載されており、ダイヤル1つで本格的なオフロード走行を味わえるようになっています。
走行モードには、スノー・サンド・マッド&ラット・ノーマルの4モードあり、路面状況に合わせて変更する事が可能です。
このシステムはランドローバー車と同じシステムを採用しており、その実力は折り紙つきです。ドライバーはダイヤルを合わせたら、ハンドルに専念出来るので楽チンです。
フォード「エクスプローラー」の欠点(デメリット)
①自動ブレーキや車線逸脱警報システムなどの先進の安全装備が未設定。
フロント・サイド・カーテン・ニーと7つのエアバッグを全グレードに標準装備し、NHTSAでは全体で5つ星と高い安全性が評価されているエクスプローラーですが、自動ブレーキや車線逸脱警報システムなどの先進の安全装備の設定がありません。
最近のSUVでもこうした安全装備は必須となってきているので、せめてオプションでは設定をして欲しかったところです。安全性が高く評価されている車種だけに残念なポイントです。
②全長5m・全幅2mは正直でかすぎ。左ハンドルの設定しかないのもネック。
エクスプローラーは、2.3LモデルのXLTエコブーストで全長5,050mm×全幅2,000mm×全高1,820mmとかなり大型のSUVになります。ランドクルーザー200よりも全高で+100mm・全幅で+20mmになり、最小回転半径も6.0mと取り回しが良くない事から、狭い路地の多い日本の道路でも持て余す感じです。
また他の輸入車SUVのように右ハンドルの設定でなく、左ハンドルとなっているのもややマイナスポイントです。慣れるまでは車幅感覚など難しい側面も持っています。