スズキSX4S-CROSS
5人乗り・3ナンバー
人気 | 燃費 | 価格 | 馬力 | 室内広さ 荷室広さ |
操作性 安全性 |
21位 | 16.2 km/L |
206万~ | 117馬力 | ||
新型SX4S-CROSSは2015年2月に日本で発売が開始され、現行モデルで2代目になります。
欧州のCセグメント・クロスオーバーSUV市場をターゲットに開発しており、車両の生産はハンガリーのマーシャルスズキで行われ、日本には逆輸入される格好となっています。
どこか都会的で日本車離れした感じの外観がうけてか、2015年度のグッドデザイン賞を受賞しています。
2017年に行われたマイナーチェンジでは、外観の変更のほかに17インチ大径タイヤを採用し、最低地上高を20mmアップさせるなどオフロードでも使える1台に進化しています。
SX4S-CROSSの【燃費】HVなし、16.2km/L
1.6L直列4気筒エンジンを搭載した新型SX4S-CROSSは、FF車でJC08モード16.2km/L・4WD車で15.2km/Lと正直あまり燃費は良くありません。
ライバル車のヴェゼルと比較すると、ガソリンFF車で20.6km/L・HV仕様のFF車で27.0km/Lとなっており、かなりの差があります。(ガソリン仕様4WD車は19.0km/L・HV仕様4WD車は23.4km/L)
またヴェゼルのようにHV仕様の設定もなく、燃費面を重視すると少々厳しい感じです。
SX4S-CROSSの【価格】FF車で206万円~で割安
車両本体価格がFF車で206万円~・4WD車で225万円~の新型SX4S-CROSSは、200万円台前半から買える数少ないコンパクトSUVになります。
ライバル車と比べてみるとヴェゼルは192万円~・CX-3は237万円~・C-HRは251万円~となっており、ヴェゼルより10万円程度高い設定なものの、2車よりは30~50万円程度安くなっています。
もちろんブランド・装備・性能などが異なるので一概には比較出来ませんが、SX4S-CROSSはかなり割安な設定となっており、お買い得感のある1台と言えます。
SX4S-CROSSのメリット(良い点)
①ALLGRIPの搭載により優れた走破性と走行安定性を実現。
新世代四輪制御システムの「ALLGRIP」を搭載した新型SX4S-CROSSは、「電子制御4WDシステム」・「4モード走行切替機能」・「車両運動協調制御システム」の3つのテクノロジーが融合しており、優れた走破性と走行安定性を実現しています。
AUTO・SPORT・SNOW・LOCKの4つのモードから路面状況に合わせて走行モードが選択出来ます。モードを切り替えるとシーンに合わせて最適な制御をしてくれるので、ちょっとしたオフロードならすいすいと走ってくれます。
②前後席共にホールド感が良く、室内の居住性は上々。
室内(長1,995mm×幅1,475mm×高1,250mm)の新型SX4S-CROSSは、旧型モデルのSX4より室内(長+20mm・幅+10mm・高+15mm)大きくなっています。
前後乗員間も+44mmの814mmに拡大しているので、後席に大人の男性が乗っても窮屈な感じはありません。
またコンパクトSUVにしてはシートの作りがしっかりしており、前後席共にしっかりとサポートしてくれるのでホールド性も良く、長距離の運転でも疲れにくいです。
③上段・下段に設置可能なラゲッジボードでシートアレンジが豊富に。
5名乗車時で奥行き820mm×幅1,030mm×高さ760mmの新型SX4S-CROSSは、容量が420Lとライバル車のヴェゼル(393L)・CX-3(350L)を上回っており、コンパクトSUVではトップクラスのラゲッジスペースを確保しています。
また上段・下段にセット出来るラゲッジボードがあり、乗車人数・荷物の量などに合わせてシートアレンジ出来るのも嬉しいポイントです。
上段に設定すると後席を格納した場合はフラットな床面・床下はアンダートランクとして使えますし、下段に設定した場合は後席を使用したままでゴルフバッグを3個収納する事が出来るなど、使い勝手も良いです。
④最小回転半径が5.4mと小さめでUターンも楽々。
全(長4,300mm×幅1,785mm×高1,595mm)の新型SX4S-CROSSは、全幅がややワイドになっているため3ナンバーサイズとなっていますが、それ以外は5ナンバーサイズに抑えています。
また全体的に窓ガラスの面積も大きく視界は良好なので、運転のしやすい車種になります。
最小回転半径も5.4mとSUVでは小さめになっており、小回りも効くので狭い路地や駐車場での切り返しやUターンも楽チンです。
SX4S-CROSSのデメリット(欠点)
①1モデル1グレード、OPなしと選択肢の幅が狭すぎ。
新型SX4S-CROSSは、パワートレーンが1.6Lエンジンの1モデルのみとなっており、しかもSX4S-CROSSの1グレードしか設定がありません。
さすがにFF・4WDは用意されていますが、ボディーカラーも有料色を含めても5色しかなく、選択肢の幅が狭いのは残念なポイントです。
またメーカーオプションの設定も用意されておらず、シンプルな構成は悩まなくて良いのですが、ここまで何もないと自分で選ぶ楽しみがありません。
②予防安全装備がメーカーOPですら設定がない。
横滑りを抑えるESPやEBD付4輪ABSなどを備える新型SX4S-CROSSですが、残念ながら衝突被害軽減ブレーキなどの先進の予防安全装備がありません。
最近は軽自動車でもこれらの装備を設定しているのですが、メーカーオプションですらないのは残念なポイントです。
ライバル車のヴェゼルには『ホンダセンシング』・CX-3には『アイアクティブセンス』が用意されており、予防安全性能はSX4S-CROSSは圧倒的に遅れをとっています。
SX4S-CROSSのまとめ
新型SX4S-CROSSは、欧州仕込みの引き締まった乗り味と国産SUVにはないオシャレなエクステリアが魅力の1台になります。
輸入車SUVは高いからそこまではいらないけど、周りが乗っていない車種に乗りたいといった方にはうってつけです。ボディーカラーは5色と少ないですが、日本車ではあまりないクリスタルライムメタリックが設定されているので、選んでみるとなお珍しい車になるかもしれません。
オンロード・オフロードどちらでも使えるSUVになりますが、燃費は2017年のマイナーチェンジの際に2.0km/L落ちててライバル車よりも低くなっているので、燃費よりも見た目重視の方に向いています。