スズキ・エスクード
5人乗り・3ナンバー
人気 | 燃費 | 価格 | 馬力 | 室内広さ 荷室広さ |
操作性 安全性 |
17位 | 17.4 km/L |
241万~ | 116馬力 | ||
新型エスクードは2015年10月に発売が開始され、現行モデルで4代目になります。
旧型はラダーフレーム+後輪駆動の専用アーキテクチャーに縦置きエンジンレイアウトを採用するなど正統派クロスカントリーモデルでしたが、新型はSX4S-CROSSと共通の乗用車系FFプラットフォームを搭載しており、クロスオーバーモデルへと転身しています。
それに伴いパワートレーンも2.4Lエンジンから1.6Lエンジンにダウンサイジングされており、燃費面ではJC08モード17.4km/Lと大きく向上させています。
この他に予防安全装備のレーダーブレーキサポートⅡを搭載するなど、オンロードでも活躍する都市型SUVに進化しています。
エスクードの【燃費】17.4km/L、HVなし
1.6L直列4気筒エンジンを搭載した新型エスクードは4WD仕様という事もあり、JC08モード17.4km/Lとあまり燃費は良くありません。
ライバル車のヴェゼルと比較すると、ガソリン4WD車で19.0km/L・HV仕様4WD車で23.4km/Lと同じ4WD仕様でもかなりの差があります。(ガソリン仕様FF車は20.6km/L・HV仕様FF車は27.0km/L)
またヴェゼルのようにFF仕様・HV仕様の設定もなく、燃費面を重視すると少々厳しい感じです。
エスクードの【価格】234万~と割安
車両本体価格が234万円~の新型エスクードは、同じコンパクトSUVでスズキから販売されているSX4S-CROSSの4WD車より9万円程度高い価格設定となっています。
ただ、本革&スエード調シート表皮やレーダーブレーキサポートⅡなど17万円相当の装備が付いているので、むしろ割安な価格設定と言えます。
ヴェゼルの4WD仕様でホンダセンシングを備えたグレードは233万円となっており、エスクードはライバル車と比べてみても妥当な価格になります。
エスクードのメリット(良い点)
①シートヒーター・フルオートエアコンなど快適装備が充実。
運転席・助手席の両席にシートヒーターを採用した新型エスクードは、HIとLOの2段階の温度調節スイッチが備わっており、簡単に切替が可能です。
HIに切り替えると暖房が効き始めるまでにすばやく暖めてくれるため、エンジンをかけたばかりでも寒い思いをしなくて良いので、冬場には重宝する機能となっています。
この他にも風量や吹き出し口を自動的に選択・調節するフルオートエアコンを標準装備しており、快適な室温をキープしてくれます。
②上段・下段と高さが変えられるラゲッジボードは使い勝手良し。
5名乗車時で奥行き770mm×幅1,025mm×高さ735mmの新型エスクードは、容量が375LとコンパクトSUVでは平均以上のラゲッジスペースを確保しています。
ライバル車と比較すると、ヴェゼルが393L・CX-3が350L・CH-Rが318Lとなっており、ヴェゼルよりはやや容量が小さいものの、2車には勝っています。
またエスクードには上段・下段にセット出来るラゲッジボードが備わっており、乗車人数・荷物の量などに合わせてシートアレンジ出来るのも嬉しいポイントです。
③ALLGRIPの搭載により、高いオフロード性能を実現。
最低地上高185mmを確保&新世代四輪制御システムであるALLGRIPを搭載した新型エスクードは、高い悪路走破性が魅力のSUVになります。
AUTO・SPORT・SNOW・LOCKの4つのドライビングモードも備えており、路面状況やシーンに合わせて切り替えることが出来ます。
ヴェゼルなどコンパクトSUVの多くがオンロード主体の車種が多い中、本格的な走破性を持つエスクードは、貴重な1台と言えます。
④全長は旧型比-125mmとコンパクトで扱いやすいSUVに。
全(長4,175mm×幅1,775mm×高1,610mm)の新型エスクードは、旧型より全(長が125mm・幅が35mm・高さが85mm)小さくなり、コンパクトなSUVに生まれ変わりました。
また最小回転半径も5.2mと旧型より0.3m小さく、取り回しも良好です。
ライバル車のヴェゼルは全(長4,295mm×幅1,770mm×高1,605mm)で最小回転半径は5.3m~5.5mとなっており、エスクードの方がコンパクトで小回りも効くので扱いやすい車種になります。
エスクードのデメリット(欠点)
①自動ブレーキ機能はミリ波レーダーのみで歩行者は作動対象外。
レーダーブレーキサポートⅡを標準搭載する新型エスクードは、ミリ波レーダーにより前方の車両に対して衝突の回避または衝突時の被害軽減に貢献してくれます。
ただ、歩行者は作動対象外なほか「車線逸脱警報機能」なども備わっておらず、少し物足りない感はあります。
ライバル車のヴェゼル・CX-3は、ミリ波&シングルカメラを組み合わせることで車両はもちろんのこと、歩行者に対してもしっかりと作動してくれます。
また「車線逸脱警報機能」もしっかりと備えており、安全面ではエスクードを一歩リードしています。
②パワートレーン・駆動方式などが1つしかなく、選択の幅が狭い。
新型エスクードは、パワートレーンが1.6Lエンジンの1モデルのみとなっており、しかも1グレードしか設定がありません。
また駆動方式も4WDのみ・ボディーカラーも有料色を含めても6色しかなく、選択肢の幅が狭いのは残念なポイントです。
またメーカーオプションの設定も用意されておらず、シンプルな構成は悩まなくて済みますが、ここまで何もないと自分で選ぶ楽しみがありません。
ヴェゼルなどのようにガソリン・HV仕様の設定とまでは言いませんが、オプションはもう少し充実させた方がいい気がします。
エスクードのまとめ
新型エスクードは、旧型までのミドルサイズのクロスカントリーモデルから、コンパクトサイズのクロスオーバースタイルに進化しており、燃費面と取り回しが良くなっています。
以前のような悪路走破性を高める副変速機は付いていませんが、ALLGRIP&ヒルディセントコントロールなどを採用するなどコンパクトSUVとしては十分過ぎるオフロード性能は持っており、オン・オフロードのどちらでも活躍してくれます。
室内の居住性&ラゲッジスペースも広く、使い勝手の良い車種に進化しているので、普段の買い物から休日のお出かけまで幅広いシーンで使える1台です。