三菱パジェロ
7,5人乗り・3ナンバー
人気 | 燃費 | 価格 | 馬力 | 室内広さ 荷室広さ |
操作性 安全性 |
19位 | 10.4 km/L |
292万~ | 190馬力 | ||
「新型パジェロ」は、2006年10月に日本で発売が開始され、現行モデルで4代目になります。
「ジープ」の血脈を受け継ぐ本格的なSUVで、1982年に登場した初代モデルから35年の長きに渡って愛されている人気車種になります。競技モデルでは、ダカール・ラリーで優勝を含む好成績を重ねています。
2008年のマイナーチェンジでは、4年振りにディーゼル仕様も復活し、ラインアップも豊富になりました。
3ドアのショートと5ドアのロングの2モデル展開で、それぞれにガソリン車・ディーゼル車を用意しています。高い悪路走破性と走行性能が魅力の1台で、クロカン愛好家に特に支持されている車種になります。
パジェロの【燃費】10.4km/Lと燃費が悪い
「新型パジェロ」は、ガソリン車に3.0LV6エンジンを搭載しており、JC08モード8.4km/L・ディーゼル仕様には3.2Lディーゼルエンジンを搭載して10.4km/Lの燃費数値となっています。
国産ライバル車では「ランドクルーザープラド」のガソリン車が9.0km/L・ディーゼル車は11.8km/Lとなっており、ややパジェロの方が劣っています。
ただどちらも一桁燃費では経済的な負担も大きく、街乗りには向いていないかもしれません。
パジェロの【価格】ライバル車より割安
『5人乗り』のショートのガソリン車が292万円~・ディーゼル車が400万円~、『7人乗り』のガソリン車が327万円~・ディーゼル車が375万円~の「新型パジェロ」は、大型のSUVにしては安めの価格設定となっています。
ライバル車の「ランドクルーザー」を見てみると、『5人乗り』のGXが472万円~・『8人乗り』のAXが513万円~とディーゼル車同士で比較しても70~140万円程度の開きがあります。
同じラインナップの「ランドクルーザープラド」では、『5人乗り』のガソリン車が334万円~・ディーゼル車が396万円~、『7人乗り』のガソリン車が350万円~、ディーゼル車が469万円~となっており、パジェロの方が安いです。
ブランド・性能・装備などが異なるため一概には比較出来ませんが、パジェロはかなりお買い得な車種になります。
パジェロのメリット(良い点)
①走破性重視ならショートのディーゼル仕様がおススメ。
最低地上高225mmを確保した「新型パジェロ」は、ショート・ロング共にアプローチアングルは36.5度・ディパーチャーアングルはロングが25度、ショートは35度と本格的な悪路走破性をもったSUVになります。
ライバル車の「ランドクルーザープラド」と比較すると、最低地上高は220mmでアプローチアングルは32度・ディパーチャーアングルは28度と、パジェロのショートの方が斜面や突起物の走行時にバンパーなどに対して余裕がある作りとなっています。
②ディーゼル仕様は190馬力・45.0kgmと抜群の走行性能を発揮。
ガソリン車が最高出力178馬力・最大トルク26.6kg、ディーゼル車が190馬力・45.0kgmの「新型パジェロ」は、ガソリン車はやや物足りない数値なものの、ディーゼル仕様はパワフルなスペックとなっています。
ライバル車の「ランドクルーザープラド」と比較すると、ガソリン車が163馬力・25.1kg、ディーゼル車が177馬力・45.9kgmと、「パジェロ」は同等以上の走行性能になっています。
「ランドクルーザー」との比較では318馬力・46.9kgmと馬力がかなり違いますが、トルクは同程度となっており、「パジェロ」でも特に不満はないレベルではあります。
③3列目シートは着脱可能で、床下空間をサブトランクとして使うのもあり。
3列目シートに床下収納式を採用した「新型パジェロ」は、フル乗車時が奥行き250mm×幅1,000mm×高さ1,015mmとあまりラゲッジスペースは大きくありません。
ただ3列を格納すると奥行きは1,000mmまで、2列までだと最大で1,420mmまで広がり、大きな荷物でも沢山載せる事が出来ます。
3列目シートは着脱が可能で、お出かけなどに使わない時は外しておけば床下のスペースはサブトランクとして使えるので便利です。
④ショート・ロングと2種類あり、ショートは小回りも効くので扱いやすい。
「新型パジェロ」は、3ドアで5人乗りの『ショート』が全(長4,385mm×幅1,875mm×高1,850mm)・5ドアで7人乗りの『ロング』が全(長4,900mm×幅1,875mm×高1,870mm)となっており、乗車人数によってボディーサイズが異なります。
また最小回転半径も『ショート』は5.3m・『ロング』は5.7mと取り回しの面でも大きな差があります。
ライバル車の「ランドクルーザー」は、5・8人乗り共にボディーサイズが同じで全(長4,950mm×幅1,980mm×高1,880mm)とかなり大きいです。
最小回転半径も5.9mと小回りはあまり期待出来ない感じなので、あまり人が乗らないならパジェロのショートの方が扱いやすくて良いかもしれません。
パジェロのデメリット(欠点)
①予防安全装備の設定すらないのは大きなマイナスポイント。
衝突安全強化ボディー『RISE』やデュアルステージSRSエアバッグ・SRSサイド・カーテンエアバッグなどを採用する新型パジェロは、高い衝突安全性能を持つSUVです。
ただ、予防安全装備に関しては設定すらなく、選ぶ事が出来ません。
ライバル車の「ランドクルーザー」には『トヨタセーフティーP』が標準搭載・「ランドクルーザープラド」には上級グレードに『プリクラッシュセーフティーシステム』が備わっており、パジェロとは雲泥の差です。
3台ともデビュー時期はほぼ変わらない事から設計が古いという言い訳も立たず、これに関しては大きなマイナスポイントになります。
②ドライバーをアシストする装備は、ライバル車の方が充実。
「新型パジェロ」は『スーパーセレクト4WDⅡ』を搭載しており、路面状況に応じて走行モードを変更する事が出来ます。
2WDに切り替える2Hから悪路走破性を重視した4LLcまで4段階備わっており、走行中に切り替えることも可能となっています。(4HLcから4LLcの切り替えは停止時しか出来ない)
ただ「ランドクルーザー」や「ランドクルーザープラド」には5つの走行モードが備わっているほか、凸凹な路面や滑りやすい砂地などでエンジンの出力やブレーキ油圧を自動で調整する『クロールコントロール』も搭載しています。
アクセル・ブレーキの操作の難しい悪路でもパジェロは自分でする必要がありますが、「ランクルーザー」・「ランドクルーザープラド」は車両側がしてくれるので、ステアリング操作に専念する事が出来ます。ドライバーをアシストする機能では、ライバル車の方が充実しています。
③3列目シートは大人だとかなり窮屈で、長距離運転は厳しい。
室内(長2,535mm×幅1,525mm×高1,235mm)の「新型パジェロ」は、1~2列目はシート高が830mmと着座位置が高く、視界は良好です。
ただ足元空間は1~2列目でもあまり広いとは言えず、3列目においては大人の男性だとかなりきつい上に、床下収納式にした事もあってシートの厚みが薄く、エマージェンシー的な位置付けになります。
その点ライバル車の「ランドクルーザー」は、室内(長2,690mm×幅1,640mm×高1,170mm)とパジェロより3列目の足元空間も広く、シートも跳ね上げ式なので適度に厚みがあり、まだ大人でも乗れるかなといったレベルです。
パジェロのまとめ
「新型パジェロ」は、斜面や起伏をどんどん乗り越えていくオフロード性能が売りの車種です。特にショートはディパーチャーアングルが35度とロングより10度も余裕があり、想像を絶するほどの走破性を発揮します。
オフロードや雪道などではとても心強い1台なので、悪路走破性を重視するならショートが断然おススメです。
ロングは7人乗りでゆとりのある空間になっているので、オンロードでも十分に使えます。大きさと燃費さえ気にしないのなら、ファミリーカーとして使うのもアリです。荷物もたくさんつめるので、アウトドア好きな方にもおススメの1台になります。