スバル・フォレスター
5人乗り・3ナンバー
人気 | 燃費 | 価格 | 馬力 | 室内広さ 荷室広さ |
操作性 安全性 |
6位 | 16.0 km/L |
241万~ | 280馬力 | ||
「新型フォレスター」は、2012年11月に日本で発売が開始され、現行モデルで4代目になります。
パワートレーンは2.0L水平対向エンジンを搭載した『2.0i』・2.0L水平対向ターボエンジンを搭載した『2.0XT』の2モデル展開されています。
ベーシックな2.0iを基本に、装備が充実したL系・スポーティーな『S-Limited』・ベース車に加飾をした『X-BREAK』など豊富にラインナップされています。
また全車が4WD仕様で、このクラスでは珍しい6M/Tも用意されています。
【燃費】HV仕様の設定がなく、燃費面はやや物足りないか。
2.0L水平対向エンジン&アイドリングストップシステムを搭載した「新型フォレスター」は、ノンターボ車はJC08モード16.0km/Lとまずまずの燃費数値です。
ただ、ターボ車はアイドリングストップシステムは未搭載で13.2km/Lとやや物足りないレベルになっています。
国産SUVでライバル車にあたる「エクストレイル」と比較すると、ガソリン車が16.4km/L・HV車は20.8km/Lとなっており、ガソリン車はあまり変わらないもののHV仕様とはかなり差が付けられています。
「フォレスター」は、今のところHV仕様を追加する予定もなく、燃費面を重視するならややきついところです。
【価格】241万円~とミドルクラスSUVでは割安な価格設定。
エントリーグレードの『2.0iアイサイト』の車両本体価格が241万円~の「新型フォレスター」は、ミドルクラスSUVでは割と安い部類に入ります。(ターボ車は312万円~)
装備・性能・ブランドなどが異なるため一概に比較出来ませんが、ライバル車の「エクストレイル」で4WD車が240万円~とほぼ同程度の価格設定となっています。
ただ、「エクストレイル」には4WD車にこだわらなければ2WD車が219万円~あり、20万円程度安く買うことも出来ます。
フォレスターのメリット(良い点)
①トップクラスの広さに加え、後席にもシートヒーターを完備。
室内(長2,095mm×幅1,540mm×高1,280mm)の「新型フォレスター」は、ミドルクラスSUVではトップクラスの広さとなっており、室内の居住性は高めです。
前席はもちろんのこと、後席も膝前・頭上空間に余裕があり、大人の男性が座っても窮屈には感じません。また前・後席にシートヒーターが『2.0iアイサイト』を除く全車に標準装備になっているなど、寒い時に重宝する機能が備わっているのも嬉しいポイントです。
ライバル車を比較すると、「エクストレイル」は室内(長2,005mm×幅1,535mm×高1,270mm)と全ての項目で「フォレスター」の方が広くなっています。またシートヒーターも前席のみとなっており、フォレスターの方が使い勝手は良いです。
②最小回転半径は5.3mとSUVの中ではかなり小回りが効く車種。
全(長4,610mm×幅1,795mm×高1,715mm)の「新型フォレスター」は、全幅が1.8m近くありややワイドなものの、コンパクトなサイズに抑えており、扱いやすいSUVになります。
また前席シート高は690mmと高く、見切りも良いので全体的に視界も良いです。最小回転半径は5.3mと、SUVの中でもかなり取り回しも良く、狭い路地やUターンも楽チンです。
ライバル車の「エクストレイル」は、全(長4,670mm×幅1,820mm×高1,715mm)とやや大きめのボディーで最小回転半径も5.6mとなっており、フォレスターの方が運転しやすいです。
③アウトドアユーザーには特別仕様車のX-BREAKがおススメ。
フル乗車時で荷室(奥行きが870mm×幅1,070mm×高さ810mm)の「新型フォレスター」は、容量が505LとミドルクラスSUVでは十分なラゲッジスペースを確保しています。
リアシートを倒すと奥行きは最大で1,860mmまで広がり、広大でフラットなスペースが登場します。
また荷室の床部のトレーは発泡スチロール製となっており、水洗いが出来るので気軽に汚れたものでも載せられます。特別仕様車の『X-BREAK』には、撥水カーゴフロアボードも備わっており、アウトドアユーザーにはおススメになります。
④『アイサイトver.3』の搭載で、高い予防安全性能を実現。
先進の予防安全装備『アイサイトver.3』を『2.0i-L』を除く全グレードに標準装備した新型フォレスターは、ステレオカメラにより衝突被害軽減ブレーキは車両だけでなく歩行者にもしっかりと対応してくれます。
従来モデルの『アイサイトver.2』より視野角と視認距離が約40%拡大されており、逆光時などの作動性も高くなっています。
この他にも『誤発進&誤後進抑制機能』やハンドル操作支援付きの『車線維持機能』なども付いており、高い予防安全性を誇ります。
ライバル車の「エクストレイル」には車線維持警報機能はありますが、ハンドル操作まで支援するような機能はなく、「フォレスター」の方が安全性は高いです。
⑤Xモードの搭載により、高い悪路走破性を実現。
最低地上高220mmを確保&高いAWD性能を持つ「新型フォレスター」は、「ハリアー」などライバル車の多くがオンロード主体になっていく中、本格的な悪路走破性を実現したSUV車になります。
CVT仕様には『Xモード』スイッチが付いており、これを押す事でトルク配分などの制御が悪路専用モードへ切り替わります。雪道や荒れた山道など滑りやすい路面ではかなり重宝します。
またハンドル操作に専念出来るヒルディセントコントロールが備わっており、急な下り坂でも安心です。
フォレスターのデメリット(欠点)
①ノンターボ車は148馬力・20.0kgmとやや物足りない走行性能。
「新型フォレスター」はノンターボ車に2.0L水平対向エンジンを搭載しており、最高出力が148馬力・最大トルクが20.0kgmとなっています。
普段の街乗りはそこまで気になりませんが、高速走行や登坂路ではやや物足りない走行性能となっています。
ライバル車の「エクストレイル」は、ガソリン車が147馬力・21.1kgmととほぼ変わらないスペックですが、HV仕様はシステム最高出力188馬力とパワフルな走行性能を発揮します。
「フォレスター」で走りを追求したいなら、ターボモデルが280馬力・35.7kgmと圧倒的な走行性能となっているので、そちらを選ぶ事をおススメします。
②エクストレイルの方が収納が多く、使い勝手は良好。
「新型フォレスター」は、運転席周りには中央インパネ下部にスマートフォンや財布を置ける収納スペースが用意されていますが、Pレンジにギアが入っていると手が入りにくく、あまり使い勝手は良くありません。また全体的に収納スペースが少ないのも残念なポイントです。
その点ライバル車の「エクストレイル」は、運転席周りではサングラスホルダーや保温保冷機能付きのカップホルダー付きのセンターコンソールなど収納スペースが多く、フォレスターより使いやすいです。
まとめ
新型フォレスターは、最低地上高は220mmを確保・走破性を高めるXモードの搭載など本格的なオフロード性能を備えています。ライバル車の多くはオンロード主体になっているので、オフロードでもがっつり使いたい人にはおススメです。
それでいて2017年3月の一部改良では、先進の予防安全装備である『アイサイトver.3』にバージョンアップするなど安全性も向上しており、オンロードでも問題なく使えます。
普段の街乗りから休日のアウトドアなど幅広いシュチュエーションで活躍してくれる1台となっており、使い勝手の良い車種になります。